日時:11月10日(木) 12時〜13時
場所:総合研究7号館情報2講義室(1階 101)
人は生後数年の間にさまざまな認知機能を獲得するが,その機序は明らかではない.本講演では,計算論的アプローチから認知機能の発達原理を探る,認知発達ロボティクス研究を紹介する.脳の一般原理とされる「予測情報処理」理論に基づいて,模倣や利他的行動などの社会的能力や,発達障害などの個人の多様性が,神経回路モデルの学習と変調をとおして発現することを示す.
日時:10月13日(木) 12時〜13時
場所:総合研究7号館情報2講義室(1階 101)
人間の知能はマルチモーダルな知覚系を介した様々な観測、身体に基づく環境との身体的相互作用、他者との記号的相互作用を通して構成されていく存在である。近年の人工知能技術の進歩はその知的処理の多くを表現し、応用可能としてきた。しかし実世界において発達する自律的知能の構成と、それに基づく人間知能理解にはまだ多くの挑戦がある。記号創発ロボティクスは講演者らが牽引してきた研究領域であり、社会において創発する言語系(記号系)まで含めて、認知システムの環境との相互作用に基づく環境適応に基づき説明し、構成しようとする構成論的アプローチである。本講演では世界モデル、大規模言語モデルやコミュニケーション創発といった話題に触れながら、その考え方や成果について紹介する。